かなり大きな作りの店。女の子の友達と、男の子の友達と、私の三人で来ている。感覚的には小学生くらいだが、大人の姿。

女の子と私は親友で、男の子は私のことが好き。私もその男の子のことが好きだが、感覚が幼く、付き合いたいと思ったりはしていない。そのことは、女の子も知っていて、仲を取り持とうとしてくれているのだが、私は逆に、この三人でいると疎外感を感じている。(二人とも好きなので、楽しいことは楽しい)

全体的に、あまり照明は明るくなく、店内はセピア色。天井はそれなりに高いはずなのだが、エスカレーターを登った先にあった、アクセサリー売り場は、ペンダントライトが沢山、頭の真上や顔くらいまで低く、釣り下がっているような作りだった。

その灯りとアクセサリーの装飾がキラキラして、欲しいものがある訳ではないが、その光景がとても綺麗で、私はわくわくして眺めている。女の子の友達も、はしゃいでいて、男の子は興味はないのであろうが、私達の後ろで、楽しそうにしている。

その後、あまり覚えていないが、女の子の友達が好きなコーナーを回り、家具売り場のようなところを通過する。その時、テーブル型の、かなり大きな液晶ゲームをしようとしている母親と息子の、親子がいたのだが、ゲームの機械が二つくっつけて置いてあるのに、コインの穴が二つの機械の真ん中の方にあり、手が届かなくて困っている。(テーブル型ゲームの奥は、ゲームの説明のパネルが縦にくっついている為、後ろから回ってもお金を入れることが出来ず、なんとかして横か前から入れなければならない。)

母親の方が、私より背が高かったのだが、私はそれを見て、何故か自分なら入れられそうだと思い、声を掛ける。結果、台に乗っかるような形で無理矢理入れることが出来、親子にお礼を言われるが、二人が先に行ってしまっていたので、私は慌ててそれを追い掛けて行く。

最後に着いたのは、地下にある、倉庫のような玩具売り場で、照明は弱く、薄暗いのだが、私はおおはしゃぎする。女の子の友達は、ガキっぽい、と言ってあまり興味がないようだったが、それで私が、そうだよね、と少し消沈していると、男の子の友達は、こういうのが好きなんだね、いいね、とにこにこしてくれて、私は女の子に合わせればいいのか、好きだと言えばいいのか分からず、もじもじと煮え切らない反応をする。

私は沢山見たいところがあったので、二人と別れ、売り場を巡っている。大分経って、文具のようなもののコーナーに辿り着き、わっ! と声をあげ、夢中でそこを見ている。その間にも、恐らくかなりの時間が経っていて、いつの間にか女の子の友達がいて、こういうの好きなんだー? と、少し冷やかすように言ってくる。そろそろ帰ろうかという空気になり、結局なにも買わず、女の子と二人で歩き出すと、店の照明が落ちる。

そこで男の子とも合流し、早く行かなきゃ、もう閉店だったんだね、迷惑になっちゃうね、と話しながら、まだ灯りのついている、通路の方へ行く。すると、作業着の男の人が数人いて、こっちから出れるよ、と優しく教えてくれるので、私達はほっとして、その通路を歩いていく。(遠くから見たとき、とても巨大な扉であったのに、入ると三人がやっと横に並べるくらいの普通の通路になっていた)

暫く歩くと、暗い売り場に出る。何故か、赤い車が置いてある。そのまま売り場を通過して行くらしい。が、歩き出そうとして、中年の男の人に止められる。男の人は、怖い顔をしている。

女の子が捕まり、車のボンネットに身体を押し付けられると、その男は女の子になにかをして(言って?)、女の子が苦しみ始める。涙をぼろぼろ零すと、次第に目が充血して来て、目の端から蜂が出てくる。すると男が、これが■■■■の証拠だ!! と怒鳴り、浄化をする、というようなことを言って女の子を連れて行く。殺すとは言わないが、殺されるとしか思えず、私は怯えている。

次に男の子が捕まると、かなり抵抗していたが敵わず、涙の前に目頭から血が流れ落ちる。私はそれを見て駄目だ、と思うが男の子はまだ抵抗していて、蜂は出ない。が、男が、血が出たのは証拠だ、直に出る、と言い連れて行こうとする、が、まだ暴れる。蜂は出ていないが、目の辺りが蠢いていて、何かが入っていることが分かる。

男の子が暴れて、こいつはどうなんだよ! と、私を指すので、仕方なく男は連れていくのをやめ、私を捕まえる。私は男の子がそんな事を言ったのに驚き、悲しさや目の前の怖さで、ぎゅっと目を瞑るが、すぐに、あれ? と、間の抜けた声が聞こえ、目を開けると、男は優しい顔で私を見ている。

君はしてない、君は大丈夫だったよ、だから行きな、ここを真っ直ぐ行けばいいから、大丈夫だよ、と、私の肩に手を置き、店の奥を指差している。私はほっとしたが、ちらりと男の子を見ると、恨みの籠った目でこちらを見ていて、どうしていいのか分からなくなる。が、男に促され、男の子が叫びながら連れていかれるのを背に、言われた通路を走り出す。

すると今度は、船があり、船乗りの格好をしたガタイの良い男がいる。私はその船を見て、すぐにまずいと思う。親子のやっていたゲームに、今此処にあるものとは違い、紙で出来た作り物であったが、この船の装飾があった為、もしかして、何かしらこの店で、自分が関わった物に対して、罰を受けさせられているのか、と考える。

男が、私の腕を、何か怒鳴りながら強く掴む。回転する円形のカッターが船の先端にくっつけてあり、私は抵抗しているが全く敵わず、そこに頭を近付けられるが、私の皮膚が触れる前に離される。ばくばくと心臓が鳴っている。

へたりこんで男を見上げると、不満そうに、駄目だった、と言われる。こんな状況だが、私は手助けをしただけで、親子のゲームに直接関わってはいなから大丈夫だったのだろうか、と考えている。

早く次に行け! 次は絶対に逃げられないぞ、次で終わる、絶対に逃げられない! と、怒鳴られながら、私は小走りでその場から逃げる。

車から船までは、売り場を通って来たが、再び通路に入る。映画の、宇宙船の中のような銀色の通路を走る。後ろからも逃げたいが、進みたくもなく、次は死ぬという確信があり、どう逃げればいいのか必死に考えている。
次の場所に待っている人間が見え、もう駄目だと思ったとき、通路が私の足元から一気に崩れ落ちる。

頭が下に行き、恐ろしさとパニックで声も出ない。が、誰かに急に捕まれて引き寄せられる。反射的に私もしがみついて、やっとそれが棺だと分かる。

怯えて口をぱくぱくすることしか出来ない私に棺が、もう大丈夫、と言って微笑み、私はそれで安心して、これが現実ではなかったことを此所でやっと知り、崩れたのは廊下ではなく、夢そのものであったことも、物質ではなく、景色ごと崩れている上を見て理解する。大丈夫なんだ、と思い、そのまま暗闇に落ちて行った。